同院は、「歯科治療の流れや、メンテナンスの大切さを知ってもらうこと」に力を入れている。
歯科治療は、回数や時間のかかるものも多い。
「自覚症状がなくなって、途中で通院をやめた経験のある方もいらっしゃるかもしれません。でも、それは途中でやめてはいけない理由をご存知ないからだと思います。そのために、『知ってもらうこと』を心がけ、分かりやすく伝えるための資料作りもしています」と木村院長は話す。

地域の高齢化のため、長年来院する高齢患者が多く、親子三世代にわたって訪れる患者もいる。
そのため、患者とのコミュニケーションを重視し、患者が抱えるほかの疾患や投薬についても、詳しく把握している。
例えば、細かく口腔内をチェックできるよう、メンテナンスの期間を短くしたり、器具を変更したり、ホワイトニングで高齢患者の若さを取り戻したりするなど、長い付き合いに合わせて細やかに配慮した治療を行っている。
また、スタッフが適切な情報提供を行えるよう、徹底した歯科衛生士教育に力を入れて勉強会などを設けている。
さらに、院内には高齢患者に配慮して、車椅子のまま入室可能な診療台を設置し、通院困難な患者には訪問診療を行うなど、地域のかかりつけ歯科医として、できるだけ長く患者に寄り添える体制を整えている。

一般歯科治療（むし歯・歯周病など）に加え、口腔外科専門医((公社)日本口腔外科学会)の木村院長が難抜歯などの小手術も行っている。
また、食事の際に「むせやすくなった」「頬の裏を噛みやすくなった」などの症状もケア。
加齢によって口腔内の環境も変化し、免疫能力の低下によるカンジタ症などの疾患を抱える患者もいるため、一人ひとりの症状に合わせて細かく対応している。
院内には歯科技工士が在籍し、短期間での義歯の新製や、義歯修理の即日対応が可能。
必要があれば、福山市民病院や岡山大学病院などへの紹介も行う。