統合失調症
生涯罹患率が約1%と比較的身近な精神疾患で、以前は「精神分裂病」と呼ばれていました。
思春期から40歳代くらいまでの発症が多く、脳内のドパミンという神経伝達物質が過剰に放出されている状態のため、神経が敏感になり、「人の話声が聞こえる」などの幻聴や、「周囲の人から嫌がらせをされている」「盗聴器をつけられている」などの被害妄想、「自分の考えが周囲に漏れている」などの考想伝播、感情の起伏が大きくなるなど、多彩な症状が出現する病気です。
1994年にノーベル経済学賞を受賞したジョン・ナッシュを描いた「ビューティフル・マインド」という映画も、主人公が幻聴や幻視の世界を生きている様子がよく表現されています。
また、発症要因として、遺伝負因に加えてストレスの関与も指摘されていますが、はっきりとした原因はまだ特定されていません。治療については、薬物治療(過剰なドパミン伝達を抑制)が中心になりますが、近年は、副作用の少ない薬剤が多く開発されています。本人に合った治療法で、仕事や学業をこなしながら日常生活を過ごせる場合が多いので、やはり早期発見・早期治療が大切な病気です。