乳がん 乳がんは、乳房の中の乳腺にできる病気です。 乳房は非常に柔らかいイメージがありますが、その柔らかさは脂肪によるもので、乳腺は弾力性があり、正常でもコリコリした少し硬いものとして触れます。月経周期に伴い、少し硬めになったり張ってきたりします。乳腺は母乳を作る組織です。この母乳を作るところ(小葉)や運ぶところ(乳管)の中に乳がんはできます。そのため、乳がんからの分泌物が乳頭から出てきたり、乳がんが大きくなってくると、しこりとして触れるようになります。場合によっては、まわりの脂肪や皮膚、乳頭を引っ張り込んで乳頭や皮膚がへこんできます。乳がんがわきの下のリンパ節に転移すると、わきの下のしこりとして触れるようになります。 乳腺の中で乳がんの範囲が広くなると、乳房が硬くなったり、痛くなったりします。乳腺は閉経前は、月経周期によって張ってきたり痛い時期が1週間程度ある場合がありますが、その後症状が消えてくれば正常な反応です。月経周期と関係なかったり、持続する場合は乳がんの症状の場合がありますので、乳腺科に受診しましょう。 乳がん検診で「要精査」になった場合でも、要精査は「がんかもしれない」ということであり、「乳がん」と決まったわけではありません。2015年の広島県の調査では、マンモグラフィ検診を受けて「要精査」になるのは1000人中72人(約7%)で、そのうち、乳がんと診断されるのは3人(検診を受けた方の0.3%)で、要精査となった方のうちの4.2%です。要精査となってもあせらずに、必ず乳腺科を受診しましょう。 早期発見のためには、定期検診を受けることが第一です。検診で発見されるより、症状があって発見されるほうが進行している場合が多いからです。しかし、乳がんは、早期発見でなくてもしっかりとした治療を受ければ治ることの多い病気です。日ごろから自己検診も行って症状をよく知っておき、症状があれば怖がらずに乳腺科を受診しましょう